西岡選手の快挙
以前にマ二ーパッキャオ選手の事をブログに
書きましたが、先日西岡利晃選手が海外での防衛に
成功したので、その事について少しだけ書きたいと
思います。メキシコのモンテレイで行われたボクシングの
WBC世界スーパーバンタム級タイトルマッチの報告です。
昨日、wowwowでの放送を見たのですが、3Rという
短い時間でしたが、お互いの特徴がよく出た素晴らしい試合
だったと思います。
相手のジョ二ーゴンザレス選手はかつてバンタム級の世界王者で
イスラエルバスケス選手とも死闘を演じた歴戦のつわものです。
ただ左の強打と打たれ弱さが同居しているので
どちらの要素が出るかによって試合は決まると思っていましたが、
いざ蓋を開けてみると予想どうりの展開となりました。
まず主導権を握ったのはゴンザレス選手の方で
1Rでダウンを奪いました。
ただダメージは浅く、追撃の右アッパーは紙一重のところで
かわしましたが、もしあのパンチを喰っていたらKO負けして
いたのは西岡選手の方だったかもしれません。
しかしその後あまり挑戦者は無理に前には出てきませんでした。
その事が勝負の明暗を分けるのですが、
あとでビデオを見て解ったのは、西岡選手が下がりながらも、
左フックのカウンターをコツコツと当てていた事でした。
恐らくゴンザレス選手は、そのパンチを警戒して出てこれなかったのではないか
と思います。
そして幕切れは突然やってきました。
ゴンザレス選手の攻撃をかわした西岡選手が放った渾身の左ストレート
が顎を打ち抜いて試合は終わりました。
思い起こせば、この試合はボクシングのあらゆるエッセンスがつまった素晴らしい試合でした。
挑戦者がダウンを奪ったパンチも、相手が警戒している
左のフックやアッパーではなく、裏をかいた右パンチであった事も
見事でしたが、その後そのパンチを見切って強烈な左をねじ込んだ
西岡選手は見事でした。
ボクシングの醍醐味は単なる殴り合いではない頭を使ったクレバーな戦い方にあると思いました。