治療の限界

今まで予防の大切さや壊れても
あきらめない治療法
例えばインプラント治療の素晴らしさ
についてお話してきました
さらに例え一本も歯がなくなったとしても
深水先生のように技術を極めれば大抵のものは食べられるように
することができます
ただ最近患者さんを診ていて思うのは神経を取ってしまう
根管治療の是非です
曲がった根の先までピッタリと薬を入れるのは
至難の技です
しかも無傷の天然歯に戻ったわけではない
人間の口腔内は加齢的なものを含めて絶えず変化し続けています
神経を取った歯が割れてくるのを何回見た事か
100本や200本ではきかないと思います
歯が痛くなったら神経を取らなくてはいけません
20年以上何も起こらない事も多いのですが
抜歯になる歯の殆どが神経を取って10年以上経過
した歯であるという現実
食いしばりの注意やナイトガードの使用を
いくら徹底させたとしても
歯根破折を100%防ぐのは不可能な事です
それでも現状ではナイトガードと患者さんの意識に頼るしかありません
全てを歯科医がコントロールするなど出来るはずもないのです
いかに神経を取らないようにするか
それには歯科医院での定期審査と毎日の手入れしかありません
それと矯正治療の大切さを実感する機会が増えてきました
矯正治療とは
歯の本来の機能を損なうことなく
かみ合わせを回復させることができる唯一の方法です
患者さんの中で前歯だけが全然当たっていない
いわゆる開咬の方をよく見かけます
そういう方は歯ブラシが出来ているにも関わらず
奥歯が欠けてきます
虫歯が主訴で来院されるのですが
本当の原因は歯並びとかみ合わせの不調和です
いくら欠けた歯を治療してもまた同じことが繰り返されます
そして最後は歯根破折から抜歯になることでしょう
そのように咬合崩壊は少しずつ進んでいきます
結局最後は入れ歯かインプラントかになってしまいます
最後になるにつれ、治療の選択肢が限られてきます
永久歯の全体の歯並びとかみ合わせがいかに大切かは
予防の先進国であるフィンランドの現場で見てきました
そこでは予防と矯正治療がいつもタイアップしていました
どうしたら一生自分の歯で快適に過ごすことが出来るのか
矯正治療はその答えのひとつだと思います

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