最近のレーザーでの取り組み

この頃様々な症例にストリークを使用していますが、私にとって一番難しいのは以下です。

  1. インプラント周囲炎への不良肉芽の除去
  2. 神経の生きている歯の歯周病治療

ちなみに不良肉芽とは健康な組織とは違い炎症性の毛細血管に富んだ組織の事です。
毛細血管が多いとすぐに破れて出血しやすくなります。
歯科医院で歯周ポケットの深さを調べた事があると思いますが、あれは深さだけではなく出血の度合いを調べて、歯周病の進行度を測定しているのです。

何故レーザーでの歯周病治療が難しいかというと、ストリークは誰でもすぐに扱えるものではありません。
ひたすら練習と訓練が必要なのです。
そして最初に身につけなければならない技術は、レーザー光線を細かく間欠的に切る事なのです。

これが出来るようになると綺麗に被せる歯の型が取れたり、止血が出来るようになります。

ただこの技術だけでは歯周病治療は出来ません。
ある程度早くファイバーを動かしても歯肉を切除する方法を身につけないと蓄熱して患者さんに痛い思いをさせてしまいます。

麻酔を打つのも一つの手ですが、無麻酔でも痛くしない方法を見つけないと上達はしません。

ストリークを導入してもほこりを被って使わなくなって挫折している人は、この壁が乗り越えられないのだと自分が挑戦してみて解りました。

まだ道半ばですがこれからも努力を続けます。

野上歯科医院院長:野上 奨衛