レーザー治療に関して

レーザーについてまた書きたいと思います。
しつこいと思われるかもしれませんが一昨日、昨日とたて続けにレーザー治療が6件もありそれぞれが難しい治療であり大変勉強になりました。

その中で特に印象的なケースがありました。

患者さんは20代の若い人でむし歯が深く冷たい飲み物がしみるという主訴でした。
レントゲンを撮ってみると歯の神経近くまでむし歯が進行していて通常であれば神経を取らなければならないような症例でした。

ここで重要な事は自発痛があるか否かです。
ズキズキとした痛みがあるとどうしても予後がよくないのです。
幸いな事にこの患者さんは冷水通しかありませんでした。

温かい物がしみていると神経が炎症を起こしている事が多く心配しましたが、危惧におわりました。

実際にレーザーで麻酔をかけてむし歯を取っていくと神経ギリギリのところまで進行していました。
もし普通に注射をして麻酔をかけていたら、血流が止まってしまい痛みもでないために神経を傷つけていたかもしれません。

レーザーによる鈍麻は危ない箇所では感覚が残っているので患者さんは痛みを感じて安心です。
そのおかげでギリギリのところで神経を傷つけずに治療を終了することができました。

これこそが私がやりたかった治療なのです。

疲労感は残りましたが充実した気持ちで診療を終える事ができました。

私ににチャンスをくれた患者さんとそれを支えてくれたスタッフに感謝します。