仕事を長く続けるという事
昔、チャールズ チャップリンというイギリスの俳優がいたのを
ご存知ですか?
アメリカでの成功を夢見て、監督としても独裁者やモダンタイムス
等の優れた映画を作りました。
しかし、彼の映画は余りにも、現代文明を批判した、ブラックユーモアに
あふれた物であったために、高度成長の真っ只中にあったアメリカ社会
では受け入れられませんでした。
彼は失意のうちに、アメリカを去り、スイスで亡くなりました。
この前、NHKの特集番組でサブプライムローンを発端にした
世界同時金融危機を扱っていましたが、そのテーマ音楽が
モダンタイムスの主題歌であるスマイルでした。
単なる偶然ではないと思います。
チャプリンには恐らく、大量消費文明の行き着く先に
何があるのかがわかっていたのだと思います。
私を含めて、人間とは何と愚かなものであるか?
足りない物を欲して夢を持ち続けられるうちは幸せなのかも
しれません。人の性として、一つの物が手に入るとまた次のもっと
良い物が欲しくなります。その行き着く先がアメリカに代表される
大量消費文明に繋がったとすれば、いつかは起こるべくして起こった
経済破綻なのかもしれません。
60年前にチャプリンが描いたように、どんなに便利な世の中になったとしても、
個人の幸福や愛情に勝る
物はないというのが正しいのではないでしょうか?
私のような個人事業主は特に自分の考えをしっかりと
持っていないと長く仕事を続けるのは、難かしいと思います。
専門馬鹿になって一生を終わるのも一つの生き方かもしれませんが、
やはり色々な社会で起きている事を知りつつ、自分自身の内面を磨いて
人の動向に左右されない生き方をしたいものです。