ゆれる
昨日、偶然TVKをつけていたら
ゆれるという映画をやっていました。
前から機会があればCDを借りて観たいと思っていただけに
最後まで観てしまいました。
物語は兄の勤めるガソリンスタンドで働く女性が橋から転落死します。
果たして事故なのかそれとも殺人なのか。
兄の供述も殺意のない事故に傾いていきますが
最後に事故を目撃していた弟が兄が突き落としたと証言して
殺人罪で有罪になってしまいます。
真実は助けようとして落ちたにもかかわらず。
途中の兄弟の葛藤が実にリアルでいつもは口には出さなくても
お互いに対する不平不満が追い詰められた状況で
一気に噴出します。
それが兄に対する証言に決定的な影響を及ぼします。
ラストシーンは秀逸です。
弟と刑期を終えた兄が再会するシーンで
町を去ろうとする兄に弟が声をかけた時に
兄が少し間をおいてから笑顔で答える瞬間です。
お互いに様々な事があっても兄弟に戻った事を暗示させる
見事な演出でした。
観終わった跡に複雑な思いが頭をよぎりました。
私の亡くなった弟も勝手に田舎を飛び出した私に口では
言わなかったものの一杯不満があったのではないかと。
今からではどうしようもない事ではあるが父や弟や母に
申し訳ないという気持ちになっているのも事実です。