川崎市・野上歯科クリニック発|長く安心な生活を-“助けられ上手”な暮らし方-

ご挨拶
暑かった夏から一気に秋を飛ばして冬の入り口を迎えたような冷え込みを朝晩感じるようになりました。街路樹の欅や桜の葉っぱが黄色や赤に少しずつお化粧し始めました。
愛犬モナと朝夕のお散歩でその落ち葉の上を歩く度にサクサクと踏みしめる音がします。季節の移り変わりを足元からも感じています。
私もモナも冬には強いのでこれからの季節は好きです。インフルエンザも例年より早く流行し始めているので皆様、うがい手洗いをして気をつけて行きましょう。
高齢の患者様の中で身体的な支援が必要な方や、認知症などでコミュニケーションが難しくなっている方について書きます。
高齢になった両家の母たちのことで経験していること、そして前回も書きましたが、40年近く開業していると、最近は長く通ってくださっている患者様の中に、足腰の弱りや認知の進行などから、公的なサービスが必要だなと感じる方が年々増えています。
私は主に受付で患者様をお迎えするので、特に患者様のご様子が変わられた時に、いち早く気づく立場にいます。長年、一人一人の患者様やそのご家族の関係も知りながらお付き合いしているので、なおさらです。
ご家族を亡くされて一人で暮らしている方、都会で独身の方、高齢のご夫婦、お子様がいらしてもさまざまな理由で適切な支援が受けられていない方等々、本当にいろいろなケースがあります。
ここで、先日ある雑誌の中で、私が普段から気になっていることをしっかり書いてある記事に出会いましたので、ご紹介します。
助けられ上手の生活術
明日の友258号 初夏より一部抜粋
「できていたことができなくなった」
老いと向き合うのは、わかっていても難しいことです。それでもきっと助けてくれる人はいます。
誰かに頼ることをためらわず、恥ずかしがらず、前向きに!「人の世話にはならない」と思う方も多いかもしれません。
「ピンピンコロリがいいわ」と思う方もいらっしゃるでしょう。もちろんそれが理想ですが、そううまくいかないのが現実です。
まず理解しておきたいのは、長生きすれば「誰でも介護を受ける側になる」「人の世話を受ける」ことになる、ということです。誰もが介護サービスや医療サービスを使うようになるのです。介護サービスの話になると、「自分の部屋に人を入れたくない」「家族は良いけれど、ヘルパーさんはちょっと…」という声をよく聞きます。
しかし、家族構成や住環境の変化により、多くの人にとって「身内に頼る」だけでは成り立たない時代です。サービスを安心して受けるためにも、自分の気持ちとプライドを整理することが大切です。
公的サービスとうまくつながり、社会との関わりを保ちながら支援を受ける、それは「介護の受け取り上手」と言えると思います。
そのためには、情報を集め、つながりを上手に作ることが大切です。まずは最寄りの地域包括支援センター(「包括」)に行ってみましょう。
包括は中学校区に一つ設けられている高齢者の総合窓口で、身の回りの相談や介護保険の申請手続きなどができます。
少しでも困ったことがあれば、自分で相談に行ってみましょう。
ひとまず要介護認定を受けるだけでも、使えるサービスの幅は広がります。
本格的な介護が始まる前から、周囲と関係を作っておくことが大事です。
その準備は「孤独死の防止」にもつながります。また、体力が衰え、認知症でなくても生活に支障が出てきた場合、65歳以上の方(障がいをお持ちの方は40歳から)なら申請が可能です。
声をかけるのが相手の生活に立ち入るようでためらわれる時は、民生委員や役所の高齢者支援課に相談してみましょう。自治体によっては、専門の通報窓口を設けているところもあります。
まとめ
私は、長年野上歯科医院に通ってくださっている方に、できる限り自分たちのできることをして差し上げたいと思っています。
そのためには、自分が学び、勇気をもって、時には公の窓口と連携を取りながら、患者様やご家族が適切なサービスを受けられるようなお手伝いをしていきたいと思います。
ここ数年、自分の親のこと、夫のお母さんのことを通じて、そして患者様の事例を通して、本当にたくさんのことを学ばせていただきました。
いずれは自分たちも歩む道。どんな年齢や状況の患者様にも、できるだけ安心して通っていただける温かな診療室を目指していきたいです。
むし歯予防マイスター®
野上歯科医院 hahahaサロンさくらんぼ🍒ロイヤルむし歯予防マイスター®野上恵子

