信頼の橋をかける小児歯科の治療

ご挨拶
今年の3月は雨が多く寒暖差が激しい一ヶ月でしたね。
4月上旬には自宅マンションの中庭の桜が見事な満開でした。日本という国に生まれたことを本当に幸せに思います。
皆様のご家庭では、新入学、入園の準備にお忙しいお宅もあれば春休みを楽しまれたご家庭も多く、短いお休みですが各家庭有意義な時間になったのではないでしょうか。
小児治療からの気付き
今月は『4歳の男の子・S君』と、私の娘である『瑶子先生』の物語から気付いたこと、そして惠子ママとしての自分の役割りを再確認した点について書かせていただきます。
幼稚園への入園を機会に奥歯にある4本のむし歯の治療を希望され来院されました。
一緒に初めて野上歯科医院に来院された日、S君はアンパンマンの靴下を履き赤いほっぺがかわいい男の子でお母さまと一緒に来院しました。
もうすぐ4歳ですが果たして積極的な治療ができるか?
歯科医院としては治療よりもまずは複数本のむし歯が出来た背景を伺い、生活の中にある原因の改善にご協力いただくような時間を取ることを優先した方がよいかな?等々悩みました。
お母さまのご希望は、奥歯の黒いむし歯をまず治してやりたいという事でした。
相手の望まれることをまずはかなえることで、最後にこちらからのお伝えしていくことにしました。
初診日は、「お椅子に座る、うがいは出来るかな?」とやさしく声をかけ、「バキュームは掃除機君、ミラーは小人さんの鏡、水は消防車のお水、エアーは風さんだよ」と、お話しをし、これらをS君の手のひらや瑶子先生の手でやりっこしました。
S君が『安心、大丈夫』を本当に感じるまで楽しくやりました。
ユニット前で心配そうなお母さまの顔もだいぶ和らいできました。
一日目は、S君に瑶子先生は、提案しました。「今日は、S君の歯のお掃除を機械でコロコロするところやってみる?」ここは、慎重にいきました。
使う歯磨き剤も自分で決めてもらいます。【みかん、ぶどう、りんご味】の中からS君はみかん味を選びました
「自分で決めること」を大切にしながら信頼の橋を渡していきました。
そして、上下20本の歯をきれいにお掃除出来ました。
綺麗になった歯を手鏡で見せてあげました。「見てみて。S君の歯きれいになったね」と瑶子先生が言うと「うん。ピカピカだ」とS君が答えました。
「今日は、沢山出来たね」「これでおしまい」、「本当に偉かったね❤」「また2週間後待っているからね」と握手をして帰って頂きました。
S君とお母さまと信頼の橋が架かりました🍒
そして2回目の来院日。S君は、くまもんの靴下と大好きな電車柄のズボンをはいて来院しました。
「瑶子先生❤どこにいる?」とS君がカウンター越しに聞いてきたので「奥のお部屋に先生いるか見に行ってみる?」と惠子ママは、S君の手を引いて行きました。
小さな手からS君の鼓動が感じられました。そしてお部屋をのぞくと瑶子先生が椅子に座っていました。「瑶子先生いた!❤」そしてS君は瑶子先生と手をパッチンしました。「瑶子先生見たかった」とS君は言いました。「いたね」と声をかけママのもとに一旦戻ってもらいました。
信頼関係の構築とお子さんの成長を大切にしています
歯科医師になって4年目の瑶子先生は、様々な治療が出来るように日々勉強しています。一人前の歯科医師になるには本当に沢山の学びや経験が必要になります。
この半年私は、娘である瑶子のお子さんの治療をする様子を見守りながら、歯科医師も衛生士さんも、野上歯科医院に通ってくださるお子さん=ちびっこ先生から学んでいることに改めて気付きました。
信頼関係を築くことは簡単ではありません。
ちびっこ先生たちには嘘や取り繕いなど通用しません。きれいな心を持つお子さんは、正直です。
お子さんとの信頼関係が出来るとご家庭との信頼関係も深くなります。
その信頼関係の下、そのお子さんの将来や健康を考えて食生活の中で大切にしてほしい事、ただしい生活リズムがなぜ必要か?などをご家庭ごとに様々な事情をヒアリングしていく形でお伝えしていくことが大切だなと感じています。
寝る前の仕上歯ブラシは、親子のスキンシップの時間と捉え楽しく大事にしていただきながら毎日続けてもらうようにもお伝えしていきます。
歯科医師、歯科衛生士、アシスタント、受付スタッフと歯科医院には様々な立場の人たちが力を合わせて診療業務をしております。
その中で私は惠子ママとして、今まで学んで来たことや子育て経験を活かし、患者様がより安心して野上歯科医院に通っていただけるように努めていきたいと思います。
心と身体、歯が健康で幸せに過ごしていただけることを、野上歯科医院スタッフ一同は常に大切にしてまいります。
むし歯予防マイスター®
野上歯科医院 hahahaサロンさくらんぼ🍒ロイヤルむし歯予防マイスター®野上恵子